アルロースとは何か？基本を知ろう
希少糖ってなに？
希少糖（きしょうとう）とは、自然界にほんの少ししか存在しない特別な糖のことです。
その中でも「アルロース」は最近注目されている糖のひとつで、「ダイエットにいい」「血糖値が上がらない」などの理由から人気を集めています。
名前は聞き慣れないかもしれませんが、実は果物やはちみつの中にも微量に含まれている自然由来の成分なんです。
最近では、人工的に大量生産できるようになって、スーパーやコンビニの商品にも使われるようになってきました。
普通の砂糖と同じように甘いのに、カロリーがほとんどないというのが一番の特徴です。
アルロースの甘さとカロリー
アルロースは、砂糖とほとんど同じくらいの甘さを持っています。
でも、カロリーはなんと砂糖のたった0.2キロカロリーしかありません。
つまり、甘さはあるけど、体にエネルギーとしてほとんど吸収されないということです。
だから、糖質制限をしている人や、ダイエット中の人にとってはとてもありがたい存在なんですね。
さらに、血糖値を急激に上げない性質があるので、糖尿病の予防にも期待されています。
どんな食品に使われているの？
アルロースは、最近ではいろんな食品に使われ始めています。
例えば、低糖質のチョコレートやアイスクリーム、ダイエット用のクッキー、さらには飲み物などにも入っていることがあります。
パッケージに「希少糖使用」や「低GI」などと書かれている商品を見かけたら、それにアルロースが入っている可能性が高いです。
もちろん、家庭用の液体甘味料としても売られていて、料理やお菓子作りに使う人も増えています。
アルロースの副作用ってあるの？
お腹がゆるくなるって本当？
アルロースをたくさん摂ると、一部の人ではお腹がゆるくなることがあります。
これは「糖アルコール」と呼ばれる成分でもよくあることで、体に吸収されにくいため腸で発酵しやすいからです。
特にお腹が弱い人や、一度に大量に食べた場合には、下痢や腹痛の原因になることもあります。
ただし、これは一時的なもので、病気になるほどではありません。
初めて食べるときは少しずつ試して、自分の体の反応を見ながら量を調整するのが安心です。
アレルギーの心配は？
今のところ、アルロースによる重いアレルギー反応は報告されていません。
そもそも、アルロースは自然界にも存在する糖なので、アレルギーの原因になりにくいと考えられています。
ただし、商品に含まれる他の成分がアレルゲンになっている可能性はあるので、アレルギー体質の人は原材料表示をよく確認することが大切です。
特に加工食品を食べるときは、念のため注意しておきましょう。
子どもや高齢者が食べても大丈夫？
基本的には、子どもや高齢者が食べても問題はないとされています。
ただし、体が小さい人ほど少ない量でもお腹に影響が出ることがあるので、最初は少量から試すのがおすすめです。
また、健康上の持病がある場合や薬を飲んでいる場合は、念のため医師に相談してからの方が安心です。
アルロースは薬ではないので、適量であれば誰でも楽しめる甘味料です。
発がん性のうわさをチェック
動物実験の結果はどうだった？
一部の人が心配している「アルロースに発がん性があるのでは？」という話ですが、今のところそういった結果は出ていません。
実際に行われた動物実験でも、長期間にわたってアルロースを与えても、がんになるリスクが高まったという報告はありませんでした。
むしろ、血糖値を下げる効果や抗酸化作用があるというプラスの効果があることがわかっています。
ただし、まだ新しい成分なので、今後の研究でも注意深く見守られる必要はあります。
海外での安全基準と認可
アメリカでは、アルロースはFDA（アメリカ食品医薬品局）によって「GRAS（一般に安全と認められている）」という扱いを受けています。
これは、多くの専門家が「安全」と判断した食品にだけ与えられる評価です。
他の国々でも同じように、アルロースは厳しい検査を通過して、市販の食品に使われることが認められています。
つまり、世界的にも「安全とみなされている」甘味料なんですね。
日本ではどう扱われているの？
日本でも、アルロースは食品として使用が認められています。
農林水産省や厚生労働省などの審査をクリアし、市販の食品に使われることが可能となっています。
最近では、「希少糖を使った○○」という表示のある商品がどんどん増えており、消費者の間でも注目が高まっています。
特別な制限もなく使えるため、日常生活の中でも取り入れやすい甘味料といえるでしょう。
アルロースは太る？それともダイエット向き？
血糖値への影響は？
アルロースの大きな特徴のひとつが、「血糖値をほとんど上げない」ことです。
普通の砂糖を食べると、血糖値が急に上がってインスリンというホルモンがたくさん分泌され、これが脂肪のもとになります。
でもアルロースは体にほとんど吸収されないので、血糖値をほぼ変えません。
さらに一部の研究では、他の食事による血糖値の上昇も抑える働きがあるとされています。
糖尿病予防やダイエット中の人にはとても助かる甘味料ですね。
脂肪のたまりやすさは？
アルロースはカロリーがほとんどないため、脂肪としてたまる心配が少ないです。
また、インスリンの分泌が少なくなると脂肪の蓄積も抑えられます。
ただし、だからといってアルロース入りのお菓子を食べすぎれば、当然カロリーオーバーになります。
他の材料のカロリーがあるからです。
「アルロースだから太らない」というわけではなく、あくまで「太りにくくなる可能性がある」ということを覚えておきましょう。
摂りすぎた場合の注意点
アルロースはたくさん食べても太りにくいですが、摂りすぎには注意が必要です。
前にも書いたように、お腹がゆるくなることがありますし、胃腸の弱い人には負担になることもあります。
また、「甘いものを食べてる」という満足感でついつい量が増えてしまうと、結果的に他のカロリーも取りすぎてしまうかもしれません。
適量を守って、賢く使うのが一番です。
安心して食べるためのポイント
1日の目安量はどれくらい？
一般的には、1日に5g〜10gくらいが安全とされています。
これはティースプーンで1〜2杯分くらいです。
もちろん個人差はあるので、お腹がゆるくなりやすい人は少なめからスタートするとよいでしょう。
市販の商品に含まれている量はそこまで多くないことが多いので、1〜2個食べるくらいなら問題ありません。
ラベルの栄養成分表示もチェックしておくと安心です。
他の甘味料との違いを知ろう
アルロースとよく比べられるのが、「エリスリトール」や「ステビア」などの他の低カロリー甘味料です。
エリスリトールもカロリーゼロですが、甘さが弱いです。
ステビアは植物由来で自然ですが、少しクセのある甘さがあります。
その点、アルロースは砂糖に近い自然な甘さがあり、クセが少ないのが魅力です。
自分の好みにあわせて、上手に使い分けるのがポイントです。
賢い使い方で健康的に楽しもう
アルロースはとても便利ですが、何でも「摂りすぎ」はよくありません。
甘いものを我慢しすぎず、でも健康を守るために、アルロースを使ったお菓子や飲み物をうまく取り入れましょう。
例えば、手作りのお菓子に使ったり、コーヒーに少し入れるだけでも十分です。
健康的な生活の一部として、上手に活用していけば、安心して毎日楽しめる甘味料になります。
